成功哲学


■所感
よくある、自己啓発的に自信を煽りモチベーションを上げさせるような内容よりはもうちょっと原理に近い部分の話となっている気がする。

■ピックアップ
・宣言文を昼も夜も目に付くところに貼っておく

・代償の法則
あなたが他人と幸福を分け合うたびに、相手に対して貸しをつくることになる。その貸しは必ず返される。

・歴史上の偉大な哲学者たちのほとんどは、人間の持つ富(金、時間、サービス、親切、愛)を分け与えるとき、自分も豊かな富を手に入れるものだと説いている。
→自分の感情、気分をよい方向に持っていくことで、幸せになれる

・ほんの少し余分に進む
求められていること以上の仕事をする。常に一段上に行くための姿勢を整えておく。

・あなたの成功はあなた自身のものである。
成功とは他者との比較ではない。失敗もそうだ。成功とはあくまでもあなたの「心の拡がり」のことである。

・金で買えるものはたくさんあるが、心の平安は金では買えない。金はあなたが心の平安を見つける手助けをするだけだ。ただしあなたが自分自身の内部の力を出さないかぎり、たとえお金でもその手助けはできないので

・自信のある信念に満たされ、自分に合った手段によって支えられた自我。
この成功意識というのは、必ず成功を引き出すものだ。そのキーが自我なのだ。
私たちは、立派な服装をすることが自我の推進力になることを知っている。

・私たちは考える存在であり、考えに従って行動する。思考は常に行動に先行する。思考は手よりも先に物を作り出す。思考には計り知れないほどの力がある

・成功とは、自分自身の人生を生きること
あなたの人生で、自分自身でいること以上に大切なものはない。満足する仕事に就いていながら、目先の金につられてそれを手放し、やがては裕福であるにもかかわらず心の平安を失ってしまうようなことのないよう、気をつけるべきだ

これからの正義の話をしよう


■所感
全体的にね小難しくあまり面白くない哲学書であったが、リバタニアリズムに関しては新しい学びであり、非常に共感するところだった。

■ピックアップ
・功利主義
幸福を人生や社会の最大目的とする倫理・政治学説。「最大多数の最大幸福」を原理とする。

・リバタリアン、リバタリアニズム
完全自由主義。同じ自由でもリベラルでは弱者を守るような考え方だがリバタリズムは弱肉強食な考え方。
完全な自由市場で財やサービスを自由に交換することが、収入と富の正義にかなう分配につながると考える。

・ミルトンフリードマン
社会保障、政府によるあらゆう強制的な年金プログラムなどの国家活動は個人の自由を不法に侵害するものだと論じた。
「ある人が自らの意思でその日ぐらしを好み、自分の持つ資源を目先の楽しみに費やし、わかっていて不毛の老年期を選ぶのだとすれば、われわれはいかなる権利でその人の行為を阻止できるだろうか」
「その人が選んだ行為を強制的に阻止する権利をわれわれは与えられているのだろうか」
フリードマンは最低賃金法にも同じような論拠で反対する。雇用主の支払う賃金がいかに低額であろうとも労働者にそれを受けとる気があるのなら、政府にはその支払いを禁じる権限はない。
「こうした法律がたがいに自主的な契約を結ぼうとする個人の支払う自由に抵触することは明らかである」

大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる


■所管
ギリシャ哲学から現代哲学までの哲学史を物凄くざっくりとまとめている。
故に意味が通じない部分も多いが調べながら読み進めるのもなかなか楽しめる。
内容的には中世での哲学は神学の碑と言う表現に大きな違和感を覚えた。
神学(宗教)は考え方の1つであり、それらの上位概念が哲学であると個人的は思っている。

■ピックアップ
・中世哲学でキリスト教の拡大とともに神学の碑となった。
哲学は女主人に仕える婢(はしため)のように、神学に隷属するものでなければならないということ。

・古代ギリシャの3大哲学者。ソクラテスの弟子がプラトンでその弟子がアリストテレス

・ソクラテス
反ソフィスト

無知の知
自らの無知を自覚することが真の認識に至る道であるとする、ソクラテスの真理探究への基本になる考え方。

さまざまな哲学者や知識人の元へ向かった。そこでソクラテスが議論を挑むに当たり、どんな賢者も突き詰めれば「すべてを知るわけではない=無知」であることを知った。
そこでソクラテスは、「「無知」であることを知っている自分の方が、知識があると思い込んでいる人々よりは賢いことを悟った。
これらの渇望が「知への愛」、すなわち「哲学」

・デカルト
全ての事柄は夢かもしれない。しかしそれを疑い続け考えている自分は疑いきれない。「我思う、ゆえに我あり」=コギト(私は思考する)

心身二元論=精神と体は別物と言う考え方

・ヘーゲル
弁証法。テーゼ+アンチテーゼ=アウフヘーベン→ジンテーゼ

・パスカル
熱心なキリスト教徒。

人間は考える葦である。
→人間や物事は単純に割り切れるものではなく、常に相反するものを抱えている

・ルソー
人は、常に幸福を求めるが、常に幸福に気づかない。

私たちは無知によって道に迷うことはない。自分が知っていると信じることによって迷うのだ。
→知っていると思い込む事が失敗の元である。

・サルトル
自由の刑に処せられている
→主体性が生きる意味を作る。
自由とは全てを自分で決め、 自分で判断し、行動をすること。しかしそれは全て自己責任ということ。

・モラルジレンマに対する考え方
→ベンサム、ミルの功利主義(最大多数の最大幸福)
→対局がカントの義務論
行為の価値は,その行為そのものの価値によって判断されるのであって,ほかに還元されるものではないと。
→サルトルの実存主義ではどう選んでも自己責任。

・ミロのヴィーナスを芸術と言うのは誤り
芸術と言う概念が生まれたのが18世紀。それまで絵画作成や楽器演奏などは技術職人であった。
→現在のカテゴリーを過去にあてはめて理解したつもりになり、その時代独特の構造を見逃してしまうことを回顧との投影と呼ぶ。

・哲学が教えてくれるのは、何がその人の意味かを教えることでなく、意味(自分の存在理由)がどこにありうるかということだ。

・パースペクティブ(それぞれの視点)
→ニーチェは、「世界は自分自身のそれぞれの認識器官が生み出す虚構である」と言っています。つまり、「世界は自分自身が生み出す幻想である」と言い変えられます。
世界が幻想だということと同じように、普遍の真理や道徳、義務、価値といった無人格なものはすべて幻想に過ぎない、ということです。
パースペクティブに基づき、”個別の”世界や価値観、真理道徳義務といったものが存在するだけなのです。