自由はどこまで可能か


■所感
リバタリアンの視点から様々な物事や問題に対しての考え方を語っている。
小難しい話も多いが、切り口が面白くなかった。

■ピックアップ
・マレー・ロスバード
徴税は泥棒、場合によっては強盗のやることと同じだと広言

・彼らの議論は、自分の労働、自分の努力で築いた富は、あくまで個人的なもの・私的なものであって、社会に何も負っていないという前提にたち、資産や所得(一言で「所有」と称しておこう)に関する課税そのものが本来不当なものであり、福祉国家の「再分配」などを「強制労働」(他人のために余儀なくされる労働)とみなし、課税を少なくとも極小限度にとどめようとする主張である。

・リバダニアリズムの顕著な特徴は「精神的自由や人権的自由だけでなく、経済的自由も尊重する」

最強の社訓


■所感
あまりおもしろくはなく、だいぶ読み飛ばして知っているような企業だけ目を通した。
社訓の書き方に一貫性は無くどんな社訓であれ従業員にそれが浸透しているかが大事な気がした。

■ピックアップ
・今の時代のように明らかに供給力過剰の時代になると「ヨソに負けない」だけでは決定的に不十分なのである。こうした時代に勝ち残って行くには1、何故その会社が社会にとって必要なのかと2、提供する商品なりサービスがどのように類似品と異なるのかを明示できないかぎり企業は生き残ることが許されない。

・新卒採用、年功序列、終身雇用という三本柱が崩れていくと、当然その見返りであった企業へのロイヤリティ(忠誠心)が崩れていく。
企業の為に滅私棒公するのではなく、一人一人の人間が企業を通じて社会にどうどう貢献していくのか。その道筋なりシナリオを明らかにできない企業は秀でた人材も引き付けられないだろうし、団結力ま固めて
いけないだろう。

・規則ではなく、原則によって動く企業を目指した。「何かをけつだんするにとき、いちいちルールブックを見る必要はないのです。原則にもとづいてさえいれば方向を見失うことはありません」

・リッツカールトン
我々はつねに価値観を共有できる従業員を選ぶ。我々の成功は一人ひとりの従業員の満足感、努力、意欲に依存しており、我々は彼らの個人的ニーズに応えるべくつとめる。

・モトローラ
会社と言うのはオーケストラのようなもの。様々な要素が絡み合いながらハーモニーをかもしだそうとしている。でも時には調子を乱す者も出てくる。どこかのパートの音が高すぎたりする。
だからミッションステートメントでは「顧客満足」という単純明快な原則を掲げて、これは全社員の責任だということを強調した。

つながりの作法


■所感
2名の著者によって書かれている本。

1人はアスペルガー症候群。(つながらない身体のさみしさ)
情報の処理と身体への伝達が上手く行かず、普通の人が当たり前にできる事ができず、かと言って思考能力は一般人と変わらないので劣等感を抱え、社会での生きづらさが綴られていた。

もう1人は脳性まひ。(つながりすぎる身体の苦しみ)
身体の自由が効かないものの、昔は治せると信じ閉鎖された空間での親からの教育によりつながりすぎることへの苦悩や解釈がされている。

健常者には当たり前過ぎであわらない、障害のある人の精神的な揺れなどが理解できる内容であった。
この本で言われているのはマイノリティ向けの内容ではないと著者は言っているが、自分には大きく刺さる内容ではなかった。

■ピックアップ
・無意識が意識にのぼる3つの条件
1,自分の行動に何か邪魔が入った時
2,自分の行動を自省する時
3,他者から自分を客観的に見ることを強制された時

・社会の流動化
消費の場でも生産の場でも、悪く言えば「堅くて変化に乏しい」、良く言えば「長期的に安定した見通しのつきやすい」関係性は崩れ去り、めまぐるしく配置や距離を変える関係性へと突入した。人々は日々柔軟に、周囲の人やモノと、衝動的にくっついてはあっさり離れることを繰り返す負荷を課せられる続けるようになってしまった。

・このような変化についていくことができる人は少ない。我々のほとんどは、短期的なものに順応させられ、過去の経験をすすんで放棄する人間ではなく、人生の持続的な物語を必要とし、特殊なことに秀でていることを誇りに思い、自らの通ってきた経験を大切にする存在なのだ。

ファクトフルネス


■所管
世界中で売れているとのことで気になって読んでみた。
思い込みを捨て、データに元づいて物事の真実を見ようという趣旨の内容だった。
その思い込みを10の項目に分解して、著者のエピソードと共に啓蒙している。
著者の豊富な経験はよく分かったが、とにかくエピソードが無駄に多い印象。
特に難しい事を言っている訳ではないので、ひと項目に1つのエピソードなどに要点だけまとめればこんなに分厚くならないで済んだと思われる。
退屈で結局読み飛ばしてしまった。
実用書と言うよりは、著者の自伝書に近い感じであった。

誰も知らないサプリメントの真実


■所管
各素材について、概要、詳細、結論という構成になっているが結局途中の専門的な話は意味不明なのでとばして結論だけ読めばよい気がする。
そして肝心な結論も断言しないあたりが保身的な書き方である。
また、タイトルであるサプリメントとして摂取したときに効果がどうであるかも書かれていない。

■ピックアップ
・データは利害関係のある人に都合のよいものが出される傾向がある。というは勉強になった。研究所の出した分析結果であっても盲信はできない。

・プラシーボ効果は大きいが逆の思い込みも大きい