自律訓練法の実際


■所管
要約すると以下の内容の実践方法と歴史や実例を紹介している。
背景公式「気持ちが落ち着いている」
第1公式 安静練習「両手両足が重たい」
第2公式 温感練習「両手両足が温かい」
第3公式 心臓調整練習「心臓が自然に静かに規則正しく打っている」
第4公式 呼吸調整練習「自然に楽に息をしている」
第5公式 腹部温感練習「お腹が温かい」
第6公式 額部涼感練習「額が気持ちよく涼しい」

どちらかというと自律訓練法は精神病などの人向けの内容に感じた。
自分の場合自律神経の調律くらいの感覚だが概念は役に立ったきがする。
実際に上記の公式を行ってみると第一段階で寝落ちして先に進めなかった。
薬のプラシーボ効果などが認められているので自己催眠には一定の効果があるように感じる。

■ピックアップ
・自律訓練法は催眠を母体にしてつくられた自己催眠法の一種。

・無意識は氷山のように例えられる。海面に浮かぶ氷山(意識)の下には、何十倍もの氷塊(無意識)が隠れている。

・時間感覚。重要な要件で絶対に起きなければならないような時は目覚まし時計が鳴る前に目が覚めることがある。潜在意識では時間をはかっている。

言ってはいけない


■所管
アイデンティティは集団への帰属意識という点は新しい情報でなかなか為になった。

■ピックアップ
・アルコール依存症、精神病、犯罪の遺伝的影響は顕著。

・税金を投入して高等教育を無償化したところで、教育に適正のない最貧困層な困窮はなにひとつ改善しないだろう。その代わり、知識社会に適応した高学歴層の既得権がまたひとつ増えるだけだ。「知識社会」とは、知能の高い人間が知能の低い人間を搾取する社会のことなのだ。

・幼少期の安静時心拍数の低さと、反社会的・攻撃的な行動は相関する。要因の1つは恐怖心のなさ。心拍数の低さは恐れの欠如を反映している。
などの仮説がある。

・人種差別やホロコーストを経て「穢れた血が子供に引き継がれる」という考え方はタブーとされた。だったら高貴な血の神話も一緒に捨て去らなければならないが、そうすると王制の根拠がなくなってしまうので残すことにした。
こうして「高貴な血は引き継がれるが、穢れた血は遺伝しない」という都合主義なイデオロギーが政治的に正しいとされることになった。

・人は社会的な動物で集団から排除されれば一人では生きていけないのだから、アイデンティティというのは集団への帰属意識のことだ。
親のいちばんの役割は子供の持っている才能の芽を摘まないような環境を与えること。

遺伝子の不都合な真実


■所管
個体差があることを覆い隠そうとする現代社会に異を唱える内容。
自分も同じように思っていたので共感する部分は多かった。
劣っている者は劣っている事を理解して対応していくべきである。

■ピックアップ
・問題なのは不都合な真実から目を背けさせているのが単に一部の人たちの私利私欲や利権だけでなく、私たちの誰もが抱くささやかな願望や善意や誠意にもあるということ。

・遺伝を考慮に入れず環境を平等化するだけで問題の解決を図ることが正しいという主張の方が世の中に受け入れられやすくなる。問題へのこの取り組みが先延ばしにされていることが本質的な問題。

・遺伝を理由に人を差別してはならないのは当然のこと。しかし、だからといって、遺伝による個人差があるという事実を無視したり否定しようとするのは、いかに善意と正義に満ちたものであっても知的に誠実であるとは言えないはず。
必要なのは遺伝の影響をみすえたうえで、環境とのかかわりを理解し設計していくしかない。

・科学的エビデンスがあり、遺伝の影響があることは事実。環境や教育が重要であることも事実。それらを両立させることのできる考え方が示されればよい。

・遺伝子が生み出す状態に対してどのような価値判断を下すかの問題が生じる。遺伝子自体は40億年も前からの来歴をもってここに存在している。それに対して今私たちがたまたま住んでいる社会や文化の価値観で貴賤をつける資格はどこにあるのか。
それに対して名前をつけ、意味づけているのは私たちであり、その主たる名付け親は医学の研究者たちである。

・時間選考
時間選好率とは、将来に消費することをあきらめ、現在に消費することを好む割合のことです。時間選好率が高い人ほど将来にお金を残さず、低い人ほど貯蓄額は増えます。

もっと言ってはいけない


■所管
言ってはいけないの続編。
著者の歯に衣着せぬ物言いは個人的には好きである。
世の中、正しい事であっても正しく伝えない風習がある。
そこに警鐘を鳴らす姿勢は正しいと感じる。
バカは自分を愚かだと知り、それ相応の行動を考えるべきだと思う。
自分を知る事により対策も立てられるのでそういった真実を覆い隠す世の中は差別的だのなんだと騒ぎすぎていると感じる。

本書に関しては人種の起源からの考察についてはエビデンス示すものの、エビデンス自体の信憑性に欠けていてそれらを元にした推測には怪しさを感じた。
前半の方が為になる内容だった。

■ピックアップ
・統合失調症の遺伝率は82%、躁うつは83%、自閉症は男児82%、女児87%、ADHDは80%。
身長の遺伝率が66%、体重が74%と比べると精神疾患の遺伝率は高い。

・行動遺伝学の知見によるとIQの遺伝率は77%。

・不安感が強い人間は将来を心配し、そのため現在の快楽を先延ばしさようとする。(時間的選考率が低い)

優生学と人間社会


■所管
4名の筆者らにより優生学について時代を追いながら解説されている。
4名に分かれているので、内容の被りや描き方の違いがややわかりにくかった。

中身としては人の善悪、物事の良し悪しの判断を考えさせられる内容だった。
例えば優秀な人間だけを残し文明が進化したとする。しかし、行く末は資源を使い果たし種が滅ぶとなった時果たして優秀であると思われていた人間は本当に優秀であると言えるのか。
IQや偏差値での優劣は学業上の線引きなだけであり、本質的に優秀であるかはわからない気がする。
また、生物学的に考えたときの逆淘汰という概念は面白い。
優生学が差別的な事なのか必要なものなのかは判断の難しさを感じた。

■ピックアップ
・遺伝子の操作は生命の核心に手を触れるという特別のタブーの意識を人に起こさせる。遺伝子組み換え食品への抵抗感はそのあらわれだろう。

・シャルマイヤー
良い遺伝形質を積極的に増やそうとする積極的優生学と、悪い遺伝形質を抑えようとする消極的優生学がある。
しかし良い遺伝子遺伝形質を意図して増やすのは人間では難しい為、現実に行われたほとんどは消極的優生学でありその代表例が断種法である。

・遺伝子決定論
遺伝子が身体的、行動的形質を決定するという信念。

・医学ないし公衆衛生の発達がそれまで淘汰されてきた虚弱な個体が延命と生殖を許されるようになった。淘汰のメカニズムは欠陥を持っていたり、全般的に虚弱な人間を延命させる医学の働きにより弱められている。

・プレッツ
戦争は優秀な者から犠牲になり逆淘汰を引き起こす。

・逆淘汰の原因
優良健全な階層における子供の産み控え、劣悪者の高出生率と医療、福祉の発達による死亡率低下、戦争による壮健な青年の多くが命を落とす結果、優良健全な者の子孫が減ることが逆淘汰の原因とみなされた。

・ダーウィン
自然淘汰。本来は淘汰されるべき虚弱者を生き長らせることで、人間という種の進化を阻害している。

・フランス
遺伝がすべてを決定するとは考えず受け継いだ性質を変える力を環境要因に見出す考え方。