いい緊張は能力を2倍にする


■所感
なかなか実践的で為になる内容が多かった。
緊張は慣れかと思っていたが慣れても緊張はすることがわかった。
都度シュチエーションに合わせた緊張のほぐし方が必要な模様。

■ピックアップ
・世界で活躍する超一流アスリートたちの緊張のイメージについてまとめると、毎回、緊張する、緊張するのが当たり前、緊張は必要なもの
とのこと。
つまり、「緊張はポジティブなもの」「緊張は、敵ではなく、味方である」と考えているのです。

・ヤーキーズ・ドットソンの法則、緊張の逆U字理論
罰やストレス、緊張などの不快なものが一定量あった方が、パフォーマンスは上昇する。ストレスが強すぎても、弱すぎてもパフォーマンスは低下する。

・「リラックスの状態はパフォーマンスが高い」と思う人が多いでしょうが、「リラックスしすぎ」の状態はいわゆる「テンションが上がらない」状態であり、仕事でも勉強でも、スポーツでもパフォーマンスは高まらないのです。 つまり、過度にリラックスする必要はないし、「平常心」と呼べる状態まで、心をクールダウンさせる必要はない。

・科学的に分析すれば、緊張の原因は「交感神経が優位」「セロトニンが低い」「ノルアドレナリンが高い」のたったの3つしかないのです。そして、この3つの原因に対して、しっかりと対策を行えば、緊張は完全にコントロールできます。

・副交感神経切り替え1:緊張のコントロールの鍵は、「呼吸法」
正しい深呼吸の方法
1 全て息を吐ききる
2 細く長く吐く
3 腹式呼吸(横隔膜を上下させる)
4 呼気は吸気の2倍以上の時間で
5 10秒以上かけて吐く

・感情の伝染
私たちは他者の感情を理解したり共感したりできる。誰かのあくびが目に入ると、ミラーニューロンが作動して自分もあくびをしたくなる。部屋の反対側にいる疲れた様子の人を見ると、自分の脳もその疲れを感知する。

・副交感神経切り替え2:筋肉をほぐす
筋肉がほぐれれば、副交感神経が優位になり、筋肉が適性な緊張レベルになると同時に、精神的にも「適性緊張」のレベルに収まります。

・交代制鼻閉
ほとんどの人の鼻呼吸は片方の鼻の穴でしか行われていません。「交代制鼻閉」という現象で、数時間おきに鼻の奥にある鼻甲介と呼ばれる場所が膨張しています。

・恐怖は「後天的」なものである。恐怖は「学習」によって生じる

・レジリエンスとは、跳ね返り、弾力、回復力、復元力という意味を持つ言葉です。ストレスと共に、物理学の分野で使われていた言葉でしたが、近年では個人・組織ともに通用する「さまざまな環境・状況に対しても適応し、生き延びる力」として使われるようになりました。

「数字」が読めると本当に儲かるんですか?


■所感
ある程度数字が分かる人間にとっては至極当然の事しか書かれていない。
そして著者は驚くほど数字に無頓着であるが、経営者とは往々にしてこういうタイプが多いと感じる。
売上は変数と言われているがその通りで、試算だけでは売上が立つか分からず蓋を開けてみないと分からないという事が大半である。
通常の思考の人間(特に計算高い人)は変数のリスクを避けて起業はしないと言う判断を下すのが、著者くらい計算ができなければそもそもリスクを感じる事は無いのだろうと感じる。

自由はどこまで可能か


■所感
リバタリアンの視点から様々な物事や問題に対しての考え方を語っている。
小難しい話も多いが、切り口が面白くなかった。

■ピックアップ
・マレー・ロスバード
徴税は泥棒、場合によっては強盗のやることと同じだと広言

・彼らの議論は、自分の労働、自分の努力で築いた富は、あくまで個人的なもの・私的なものであって、社会に何も負っていないという前提にたち、資産や所得(一言で「所有」と称しておこう)に関する課税そのものが本来不当なものであり、福祉国家の「再分配」などを「強制労働」(他人のために余儀なくされる労働)とみなし、課税を少なくとも極小限度にとどめようとする主張である。

・リバダニアリズムの顕著な特徴は「精神的自由や人権的自由だけでなく、経済的自由も尊重する」

LESS IS MORE


■所感
自分の考えと似ていて共感できる部分が多かった。
物質的な充実より体験や時を大事にすること。
幸せに生きる為の心の有り様が書かれていた。

■ピックアップ
・北欧の人へインタビューの中で「何か欲しいものはありますか?」という質問をすると「欲しいもの」を聞いているのに答えに「モノ」が出てこないのです。

・彼らは物質的なモノよりもっと精神的なもの、経験的なものに幸福を感じている。

・幸せの重要ポイントは「短期の大きな幸せよりも、長期継続の小さな幸せ」

・日常の生活にありがたみを感じることは、幸せに近づくひとつの方法

・一番怖いのは変な常識に縛られてしまうこと

より少ない生き方


■所感
著者は元々虚栄心が強く、物が豊富にある事により満たされるタイプのようで、その目線からだと既に様々な無駄を排除している自分とは対照的で既に実践されている事も多かった。
子供へのミニマリズム教育に関しても1度富に満たされた上で不要さに気づく事はあっても、最初から制限されると未知への渇望や物欲は一層増すと思われる。
また、あえて処分するというのも非合理な考え方で違和感を覚える。

物を減らす事で大切な事に集中できると言うが、減らす事で失われている事もあると思われる。
そもそも減らす事に執着している時点でそれに振り回されている気もする。

何はともあれ豊富に物があることが前提になっていて、贅沢病というか現代社会の豊かさを感じる内容であった。

■ピックアップ
・人生をシンプルにして、本当に大切なことに集中できるようにする

・ミニマリズムとはすべてを手放すことでなく、大切なことを手に入れること

・個人的な人間関係で内的な安心がない人は、物質的な所有物により価値を認めるようになる。
自分がものに執着する理由の1つはものが与えてくれる安心感を求めているからだ。
家族や友人との豊かな関係は喜びだけでなく見守られているという安心感も与えてくれる。
そしてあなた自身も周りの人に安心感と満足感を提供しているのだ。

・ミニマリズムが完成すると、海辺のコテージに移り釣り三昧の生活が送れるかもしれない。あなたがそういう生活に魅力を感じるならそれはあなたの選択だ。
しかし、もっといい選択肢もある。それは他者の人生を向上させることだ。