より少ない生き方


■所感
著者は元々虚栄心が強く、物が豊富にある事により満たされるタイプのようで、その目線からだと既に様々な無駄を排除している自分とは対照的で既に実践されている事も多かった。
子供へのミニマリズム教育に関しても1度富に満たされた上で不要さに気づく事はあっても、最初から制限されると未知への渇望や物欲は一層増すと思われる。
また、あえて処分するというのも非合理な考え方で違和感を覚える。

物を減らす事で大切な事に集中できると言うが、減らす事で失われている事もあると思われる。
そもそも減らす事に執着している時点でそれに振り回されている気もする。

何はともあれ豊富に物があることが前提になっていて、贅沢病というか現代社会の豊かさを感じる内容であった。

■ピックアップ
・人生をシンプルにして、本当に大切なことに集中できるようにする

・ミニマリズムとはすべてを手放すことでなく、大切なことを手に入れること

・個人的な人間関係で内的な安心がない人は、物質的な所有物により価値を認めるようになる。
自分がものに執着する理由の1つはものが与えてくれる安心感を求めているからだ。
家族や友人との豊かな関係は喜びだけでなく見守られているという安心感も与えてくれる。
そしてあなた自身も周りの人に安心感と満足感を提供しているのだ。

・ミニマリズムが完成すると、海辺のコテージに移り釣り三昧の生活が送れるかもしれない。あなたがそういう生活に魅力を感じるならそれはあなたの選択だ。
しかし、もっといい選択肢もある。それは他者の人生を向上させることだ。