これからの正義の話をしよう


■所感
全体的にね小難しくあまり面白くない哲学書であったが、リバタニアリズムに関しては新しい学びであり、非常に共感するところだった。

■ピックアップ
・功利主義
幸福を人生や社会の最大目的とする倫理・政治学説。「最大多数の最大幸福」を原理とする。

・リバタリアン、リバタリアニズム
完全自由主義。同じ自由でもリベラルでは弱者を守るような考え方だがリバタリズムは弱肉強食な考え方。
完全な自由市場で財やサービスを自由に交換することが、収入と富の正義にかなう分配につながると考える。

・ミルトンフリードマン
社会保障、政府によるあらゆう強制的な年金プログラムなどの国家活動は個人の自由を不法に侵害するものだと論じた。
「ある人が自らの意思でその日ぐらしを好み、自分の持つ資源を目先の楽しみに費やし、わかっていて不毛の老年期を選ぶのだとすれば、われわれはいかなる権利でその人の行為を阻止できるだろうか」
「その人が選んだ行為を強制的に阻止する権利をわれわれは与えられているのだろうか」
フリードマンは最低賃金法にも同じような論拠で反対する。雇用主の支払う賃金がいかに低額であろうとも労働者にそれを受けとる気があるのなら、政府にはその支払いを禁じる権限はない。
「こうした法律がたがいに自主的な契約を結ぼうとする個人の支払う自由に抵触することは明らかである」