お金原論


■所感
お金との向き合い方についての知識を得られる内容。
現状をステージ別に分けて分かりやすく把握できるようになっていた。
節約だけでは駄目で価値のあるお金の使い方を啓蒙している。

■ピックアップ
・お金は信用を見える化したもの。給料の金額は信用の大きさそのものである。

・私たちは発言だけで他人を心から信用することはない。信用は必ず過去の言動、行動、結果に基づいた積み上げだ。

・信用は過去の積み上げからしか築くことができない。その客観的指標として存在するのが数値としての「お金」ということ。

・信用には「人間的信用」と「経済的信用」の2つがある。一般的に「信用経済」と称する場合にはこれら2つのうち経済的信用を指す。金融の世界ではお金を返す力という狭義の意味合いで「信用がある」「信用がない」などと表現する。

・私たちが生きる信用経済という社会では、私たちの想像以上に信用とお金が直結している。つまり、お金について向き合うことは「社会における自らの信用と向き合うこと」と同義なのだ。

・節約は必要か
お金は人生を豊かにする「道具」。やみくもに節約をし、少しでも多くの貯蓄をすることが「目的」になってしまっては、本来のお金の価値を楽しむことができない。

・節約の致命的な弊害は、心の栄養になるような経験にお金を使わなくなることだ。
これまで訪れたことのない場所を旅行して、見たことない風景に触れたり、食べたことないものを味わったり、感じたことのない空気感の中に見を投じたり。私たちが成長する上でこうした経験はとても大切だ。
過去の経験が思考を作り上げ、日々の判断の基準に転化されていく。
つまりお金を使わないということは、自らの成長を阻む行為でもあるのだ。

・稼ぎ方
時間連動の仕事の本質的な問題は、あなたが時間と引き換えに収入を得ているにすぎないと言うことだ。
人生において最も限りある「時間」を差し出して収入を得ると言うことは、人生を豊かにする道具であるはずのお金を得るために、人生そのものを切り売りしているということでもある。

・資産を社会にまわすという社会還元
経済的にも心理的にも豊かな人生を送っていくためには、お金や自分資産を自分だけで囲いこまず、積極的に社会に還元していくという姿勢を保つことが必要だ。