大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる


■所管
ギリシャ哲学から現代哲学までの哲学史を物凄くざっくりとまとめている。
故に意味が通じない部分も多いが調べながら読み進めるのもなかなか楽しめる。
内容的には中世での哲学は神学の碑と言う表現に大きな違和感を覚えた。
神学(宗教)は考え方の1つであり、それらの上位概念が哲学であると個人的は思っている。

■ピックアップ
・中世哲学でキリスト教の拡大とともに神学の碑となった。
哲学は女主人に仕える婢(はしため)のように、神学に隷属するものでなければならないということ。

・古代ギリシャの3大哲学者。ソクラテスの弟子がプラトンでその弟子がアリストテレス

・ソクラテス
反ソフィスト

無知の知
自らの無知を自覚することが真の認識に至る道であるとする、ソクラテスの真理探究への基本になる考え方。

さまざまな哲学者や知識人の元へ向かった。そこでソクラテスが議論を挑むに当たり、どんな賢者も突き詰めれば「すべてを知るわけではない=無知」であることを知った。
そこでソクラテスは、「「無知」であることを知っている自分の方が、知識があると思い込んでいる人々よりは賢いことを悟った。
これらの渇望が「知への愛」、すなわち「哲学」

・デカルト
全ての事柄は夢かもしれない。しかしそれを疑い続け考えている自分は疑いきれない。「我思う、ゆえに我あり」=コギト(私は思考する)

心身二元論=精神と体は別物と言う考え方

・ヘーゲル
弁証法。テーゼ+アンチテーゼ=アウフヘーベン→ジンテーゼ

・パスカル
熱心なキリスト教徒。

人間は考える葦である。
→人間や物事は単純に割り切れるものではなく、常に相反するものを抱えている

・ルソー
人は、常に幸福を求めるが、常に幸福に気づかない。

私たちは無知によって道に迷うことはない。自分が知っていると信じることによって迷うのだ。
→知っていると思い込む事が失敗の元である。

・サルトル
自由の刑に処せられている
→主体性が生きる意味を作る。
自由とは全てを自分で決め、 自分で判断し、行動をすること。しかしそれは全て自己責任ということ。

・モラルジレンマに対する考え方
→ベンサム、ミルの功利主義(最大多数の最大幸福)
→対局がカントの義務論
行為の価値は,その行為そのものの価値によって判断されるのであって,ほかに還元されるものではないと。
→サルトルの実存主義ではどう選んでも自己責任。

・ミロのヴィーナスを芸術と言うのは誤り
芸術と言う概念が生まれたのが18世紀。それまで絵画作成や楽器演奏などは技術職人であった。
→現在のカテゴリーを過去にあてはめて理解したつもりになり、その時代独特の構造を見逃してしまうことを回顧との投影と呼ぶ。

・哲学が教えてくれるのは、何がその人の意味かを教えることでなく、意味(自分の存在理由)がどこにありうるかということだ。

・パースペクティブ(それぞれの視点)
→ニーチェは、「世界は自分自身のそれぞれの認識器官が生み出す虚構である」と言っています。つまり、「世界は自分自身が生み出す幻想である」と言い変えられます。
世界が幻想だということと同じように、普遍の真理や道徳、義務、価値といった無人格なものはすべて幻想に過ぎない、ということです。
パースペクティブに基づき、”個別の”世界や価値観、真理道徳義務といったものが存在するだけなのです。